さて今がシーズン真っ盛りの北海道での鮭釣り。
すでに「十何本ゲットしたぜ」という方もいれば、「まだ1本も釣れてないよー」という報われない釣り師の方も多いはず。
かくいう筆者も今期4000キロ移動して1本しか釣っていない恵まれないアングラー。というかこれに関してはただのアホなだけなのだが…。
そんな中今回は、9月下旬に発表された道内鮭定置網漁の最新漁獲量をまとめてみようと思う。
今期はどこが調子良いのか?、今鮭が釣れている場所は?といった疑問を解消するための一つの判断要素になれば幸いだ。
令和2年度最新!秋鮭沿岸漁獲速報!



こちらが道から発表された秋さけ沿岸漁獲速報。
日付は9月20日までのものとなっており、これは北海道の秋鮭定置網漁の序盤シーズンにあたる。
全体としては記録的な不漁だった昨年2019年に比べると3.6%UPと微増。ただ漁獲が急減する前の水準と比べてみるとまだまだ大きく下回っているのは間違いない数字だ。
よって今年の序盤シーズン現段階の秋鮭定置網漁も豊漁とはいえないことが分かる。
次に地域別に増えた地域、減った地域をみていこう。
秋鮭定置網漁序盤!増えた地域は?
匹数 | 増減率 | |
オホーツク | 265万7千 | 23.4%増 |
日本海 | 47万5千 | 27.6%増 |
昨年と比べ、序盤シーズンで秋鮭が増えたのは全道でもオホーツクと日本海の2海域のみ。
一番伸びたのは昨年も好調だった日本海側。ただ範囲が広いので内訳をみていくと南部方面が31%減なのに対し、北部が6%増、中部が124.7%増となっている。



すげー伸び率だな!
それを証明するように、今年は留萌・増毛方面の鮭釣りが好調という話をよく耳にしていた。
これに対し道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場では
「8月下旬までの日本海側の海水温が低く、秋サケが定置網に入りやすい環境ができたのでは」
(北海道新聞・9月23日朝刊より引用)
という見解を示しているようだ。
逆に秋鮭漁獲が減った地域は…?
匹数 | 増減率 | |
えりも以西 (日高・胆振など) | 9万9千 | 60.8%減 |
根室 | 29万5千 | 49.4%減 |
えりも以東 (十勝・釧路など) | 36万9千 | 6.8%減 |
逆に秋鮭の漁獲が減ったのは以上の3つの海域。
特に歌別などの有名鮭釣り場を含むえりも以西の不漁が深刻で、その数字は昨年と比べて60.8%減。
日高、胆振、噴火湾、道南全ての地域で大幅な減少となっている。



この減少の一つの原因は9月中旬までの海水温が20度以上と高かったからと推測できるだろう。
実際に9月下旬以降は水温が下がり始めて鮭の漁獲量が増え始めている地域もあるとのことなので、こちらは今後に期待したいところだ。
まとめ!今年の鮭釣りは…。海水温が下がってからに期待?
そんなわけで今回は道内鮭定置網漁の最新漁獲速報をまとめてみた。
全体でみると3.6%増と昨年よりは良い数字にみえるが、実際はオホーツクや日本海の好調な場所とえりも以東、以西など不調な場所の差がはっきりと分かれている。
また今年は鮭のサイズが全道平均3.2キロとなっており、大物となる5年魚の個体が少ない状況のようだ。
いずれにせよこれから海水温が下がって鮭が岸寄りする可能性はあるので、今後も諦めずに鮭を狙っていきたいところだ。