鮭の刺身が食べられないのはなぜ?実はアニサキス以外の危険も!!

さて本日は今がシーズンの鮭(アキアジ)の刺身についての話題。

よく”鮭は刺身で食べられない”と耳にするが、その理由についてはよく分かっていない方も多いのでは無いだろうか。実際スーパーで並んでいるサーモンについては日本人でもお馴染みの魚としてスーパーや寿司屋などでも生で食べるのが一般的。

一見すると刺身で食べられそうな新鮮な鮭の切り身。でも実際は寄生虫が存在する。

その一方で鮭の生食はなぜダメなのだろうか。

ぐっどくん
アニサキスがいるからなんだろ?
kawaguti
実はそれだけじゃないんだよ!

そんなわけで今回は鮭の刺身が出来ない理由と、寄生虫が入ってしまうルートについてご紹介していきたいと思う

どうして鮭に寄生虫が感染するの?

まず大前提に今回の話は秋口に店頭にも並ぶ”シロザケ”について。

日本人に馴染みが深いシロザケ。

鮭=シロザケは日本の川で生まれた後、数年間の海洋生活を得て再び生まれ育った川へと戻ってくる。これが母川回帰という習性になるが、鮭はこの海洋生活の間にオキアミなどの動物性プランクトンや小型魚類などを捕食する。

その捕食する餌を介してアニサキスなどの人体に害を及ぼす寄生虫を体に取り込んでしまうわけだ。

なので養殖のため、飼料を管理されているアトランティックサーモンなどには、これらの寄生虫が存在しないのでお刺身で食べても問題がない。

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鮭にいる寄生虫の種類は?

ではシロザケにはどのような寄生虫が潜んでいるのだろうか。

胃から摘出されたアニサキス。

まず代表的なのはよくニュースにもなるアニサキス。長さは2~3cm程度で、幅は0.5から1mm程度のまるで糸のような寄生虫。最終宿主はイルカやクジラなどの海生ほ乳類が主だ。

アニサキスの他にも…。日本海裂頭条虫!

そしてシロザケにはアニサキスの他にも寄生虫が存在する。
以前当ブログでも紹介したサナダムシという名称でお馴染みの日本海裂頭条虫という寄生虫だ。

[東京都福祉保健局「生鮮魚介類を介するもの 日本海裂頭条虫」より引用(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/musi/03.html)]

サナダムシが体内で成虫に成長した場合、軽度にはなるが下痢や腹部膨満感などの消化器症状を起こすことで知られている。
なので切り身にアニサキスがいなかったとしても一概に安心は出来ない。対処方法はアニサキス同様に

・60度で1分以上で熱処理
・-20度以下で24時間以上の冷凍

をすれば問題はない。
なのでサケ・マスについては煮たり焼いたりの調理法や、冷凍してから刺身で楽しむルイベなどの調理法で楽しむのが一般的だ。

まとめ!鮭の生食は控えましょう。

刺身はNGだけれど、日本の食卓には欠かせない鮭。

そんなわけで今回は鮭の生食がNGな理由をご紹介してきた。

鮭の寄生虫はアニサキスだけと思いきや、日本海裂頭条虫と呼ばれる通称”サナダムシ”の可能性もあり、生食には向かないことが明らかになった。

これらの寄生虫を予防するためには

・60度で1分以上で熱処理
・-20度以下で24時間以上の冷凍

といった対処法が非常に重要となる。これらの情報をしっかりと知って美味しく旬の鮭をいただこう。

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