さて私たち道民が待ちに待った鮭・カラフトマス釣りの本格化まで目前。
すでに準備も済ませた方や、まだこれからタックルを新調するといった方もいらっしゃるだろう。
そんな中、大手釣り具メーカーのダイワが鮭・マス専用ロッドとして今年7月にNEWロッドを発売した。
それが…。
シルバークリークAK!



今回はそんな期待のNEWロッドのスペックや特徴、前モデルともいえるソルティストAKとの比較を交えてレビューしていこうと思う。
シルバークリークAK(アキアジ)とは
シルバークリークAKとは名前に付くアルファベットの通り”アキアジ”に特化したサーモン専用ロッド。
よって主な対象魚は北海道内における鮭・カラフトマスなど。
今回発売されたシルバークリークAKの大きな特徴は「最新釣法に対応したレングス・アクション」だろう。
というのも最近の鮭釣りでは、釣り方の多様化により、1本のロッドで浮きルアーからフカセ釣りまで対応しなくてはならないシチュエーションが増えつつある。
例えば、浮きルアーでは全く食わず、フカセにのみ反応する状況。逆に群れが遠く、浮きルアーでしか反応しないような状況など。
そんなタフコンディションを始めとする渋い状況でも対応出来るように見直されたのが、今回のシルバークリークAKだ。
シルバークリークAKのスペック
次に見ていきたいのがシルバークリークAKのスペックについて。
ラインナップは3種類となっており、ソルティストAKと比べると港内でも扱いやすい102MHのモデルが追加となった。
品名 | 全長(m) | 継数(本) | 仕舞(cm) | 先径/元径(mm) | ルアー重量(g) | ライン(lb) | カーボン含有率 | メーカー希望本体価格 |
102MH | 3.10 | 3 | 110 | 2.2/13.9 | 10-50 | 10~25 | 97 | 41,500 |
120H | 3.66 | 3 | 129 | 2.1/17.8 | 10-60 | 10~30 | 97 | 44,000 |
130H | 3.96 | 3 | 139 | 2.5/17.8 | 15-70 | 12~30 | 98 | 47,500 |
ダイワHPより引用
実売価格としては102MHで42000円から44000円前後といったところだろうか。
鮭釣り用ロッドの価格帯としては中級~上級クラスといえるだろう。なおダイワでこれより上のモデルはモアザン・カムイトゥクシーが存在する。
恐らくこのページを見に来ていただいた方は今年発売になったあの竿が気になって検索していただいたのだろう。鮭(アキアジ)釣り最強ロッドといっても過言ではなく、冬の海アメにも最高のあのロッド。morethan 121XH […]
シルバークリークAKの詳細について
それではシルバークリークAKのロッドグリップやガイドなどの詳細をみていこう。






グリップ周りは最上位のカムイトゥクシーと同じダウンロック方式を採用。ソルティストAKはオーバルリールシートだった。
オーバルだと手のひらのフィット感は良いのだが、グローブなどを付けて投げる事の多いアキアジ釣りでは、手の動きに連動してキャスティング時にリールシートが緩むことがあった。これが時合いが重要となるケースも頻繁なアキアジ釣りでストレスに繋がることが多い。
そういった中で、ナットが上部に付いている今回のダウンロック方式の採用は嬉しいところ。
またシルバークリークならではのトラウトテイスト感を残しつつ、カツオなどの臭いが付きにくいEVAグリップを採用している。
ガイドは安心のKガイド。
ガイド周りはステンレスフレームSiCリングKガイドを採用。漁港はもちろん、アキアジ釣り特有の磯やテトラ上での耐久性も申し分ないだろう。
遠投重視の細めのPE+ショックリーダーでの使用もストレス無く行える。
価格帯的な面もあり、残念ながらチタンフレームは採用されなかったのは仕方ないところだ。
3つのラインナップはどう選ぶ?
ではシルバークリークAKの実際のラインナップについて。
今作は遠投重視の130H、扱いやすい120H、そして湾岸や港内でも活躍する102MHの3つの番手が用意されている。
新登場!港内活躍102MH
ソルティストAKには無かったショートモデルの102MH。
サーフほど飛距離を必要としない港内などを中心として攻めるアングラーに手にとっていただきたいモデル。
価格帯も3万円後半~4万円前後と比較的手も届きやすい。
また軽さと振り抜きの軽快さで一日中使っていても疲れにくいといったメリットがある。とにかくキャストし続けることが重要なサーモンロッドにとって、軽さは非常に重要な武器となる。
テトラなどテイクバックが取りにくい場所での使用もこちらのモデルがおすすめ。
バランスの良い120H
飛距離も稼ぎつつ、操作性も保つバランス型なのがこの120H。
港内だけではなく、離れた群れを狙うことが多いサーフも攻めるアングラーにはこちらのモデルがおすすめ。
長さもあるので、急な食い渋り時に”浮きフカセ釣りへの変更”といった二刀流スタイルにも向いているのがこのモデルだろう。
また130と比べてもショートな分、ロッドアクションなどは付けやすい。
飛距離でライバルと差を付ける130H
そして最後はシリーズ最長の130H。
なんといってもその長さを生かした遠投性能が売り。サーフや河口などでライバルと少しでも差を付けたいのならこの番手だろう。
ある程度の自重はあるので、体力に自信があり、遠くに回遊するアキアジをストイックに攻め抜くスタイルのアングラーに真価を発揮しそうだ。
シルバークリークAKとソルティストAKの違いについて
今作のシルバークリークAKが発売されたことにより、道内の釣具店などでは旧作ソルティストAKの割引販売が予想される。






ソルティストAK | シルバークリークAK | |
価格帯 | 約3万円前後(値引き後) | 約4万2000円~ |
大きな変更点 | 自重はシルバークリークAKと同じ。オーバルリールシート | 港内でも使いやすい102MHあり。リールシートはダウンロック方式 |
正直なところ、ソルティストAKと今作のシルバークリークAKでは自重もほぼ同じで、大きな変化はカタログだけでは感じられない。
もちろん実際に手に取ってみれば違いが分かるのだろうが、私たちアングラーとしては可視化されて目に見えた具体的な数字の進化がないとなかなか食指が動かないというもの。
ここはダイワさんサイドも頑張ってほしかったところだが…。
といっても旧作のソルティストAKは長年北海道の鮭釣りにおいて絶大な人気を誇っていたシリーズ。
この後継機ともいえる今作は十分期待が持てるといっても良いだろう。
まとめ!今後人気シリーズに?シルバークリークAK!
そんなわけで今回は2020年7月に発売したばかりのダイワ・シルバークリークAKをご紹介してきた。
前作と比べて目に見えた変化は少ないが、ソルティストAKは発売から5年以上が経過しており、設計もその分古くなっている。また旧作ではブランクスが弱く、折れやすいという口コミも多い。
今作のその進化を体感すべく、今季の鮭(アキアジ)釣りシーズンに向けて手に取る価値は十分あるだろう。
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