さて本日は国立研究開発法人水産研究・教育機構から発表された”カラフトマス来遊状況”をみていこう。
カラフトマスといえば以前の記事で過去最低水準の不漁年かといった話をしていたが、13日に発表された同資料では驚きの数字が明らかになった。
なんとその来遊数は8/31日時点で54万匹。



数字だけを見るとよく分かりにくいが、これは豊漁年だった昨年の約8分の一にあたる。
前回のカラフトマス不漁記事では漁獲量が平成元年以降で最も少ない記録と書いたが、同じく来遊状況においても過去最低を記録したようだ。



カラフトマス来遊状況が平成以降過去最低に
この数字は昨年比14%、平年同期比(1989年~2019年間の奇数年の平均値)でも10%と不漁年の平均と比べても非常に少ない来遊数となった。



なお地域別の数字については
地域別にみると、日本海側(オホ-ツク海区および日本海区)では 52 万尾[前年同期比:15%、令和(2019)年同期比:60%、平年同期比:11%]、
太平洋側(根室~えりも以西海区)では2万尾[前年同期比:6%、令和元(2019)年同期比:39%、平年同期比2%]と、両地域ともに平成元(1989)年以降で最も少ない水準となっています。
令和3(2021)年さけます来遊状況(第1報:8/31 現在)=より引用
斜里や網走などのオホーツク海区を含む日本海側が前年15%、根室からえりも以西海区を含む太平洋側ではなんと前年同期比で2%とどちらの地域も平成元年以降でもっとも少ない数字を記録したようだ。
今回の来遊状況では減少の理由については記載されていないが、漁獲減少の記事で書いていた内容と同様に”稚魚期の海水温が高すぎる状況のため、マスが十分に成長しにくい状況”が起きているのではないだろうか。
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