本日は少し残念なニュース。
新型コロナウイルスやその他過去の釣りトラブルなどを受け、カラフトマス・鮭の名所として知られる枝幸町が町民以外への釣り自粛要請を発表した。
期間は今年度いっぱいまでとなっており、町民外の今期の枝幸町でのサケ・マス釣りは現時点で不可能な状況となりそうだ。
対象となるエリアについて
今回の釣り自粛要請が発表されたのは町内全域で、枝幸港内はもちろん、海岸や河川敷含む全ての場所での釣りが対象となる。



もともとオホーツクに面した同町はサケ・マス釣りのメッカとも知られ、道内でも最も漁獲量が多い海区となっている。そのため毎年8~10月のシーズンともなると道内だけではなく、道外からも多くの鮭釣りファンが足を運んでいた。実際この釣り場で釣りをしたこともあるという方も多いだろう。
そんな有名鮭釣り場を持つ町がなぜ町民以外の自粛要請へと踏み切ったのか。
新型コロナウイルスの影響…だけではない。
なお今回の自粛要請は新型コロナウイルスの影響も一因となっている。
もともと北海道内で緊急事態宣言が発表されていた3月頃には、島牧村やせたな町などでもサクラマスなどの人気魚種とのシーズンが重なることもあって釣りの自粛要請が発表されていた。
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遠征が基本となる鮭釣りではこのようなコロナ発生地域からの釣り師往来が想定されることも十分に考えられ、同町のような人口1万人以下の小さな町へウイルスを持ち込んでしまう可能性が少なからず存在する。
もともと鮭釣りは年配の方も多く楽しんでいることからも、今回の処置は致し方ないところだろう。
近年の鮭・マス釣り師のマナー違反が最も大きい。
そして今回の自粛要請はコロナウイルスの影響だけでは無い。
一番の問題は…。
釣り人のマナー違反だ。
先ほどの自粛要請と同じタイミングで発表された資料によると近年の鮭釣り人気による人口増で、以下のような状況になっているという。



もともと同町の枝幸港では釣り人と漁業関係者とのトラブルが発生しており、年々釣り場がの規制が厳しくなるような状況だった。
それが今回のコロナウイルス発生と重なり、今回のような前例のない自粛要請への決断へと至ったようだ。
これ以上釣り場を失わないためにも



今年は町民以外への釣りの自粛要請という形となった枝幸町だが、今後は枝幸港などが完全に立ち入り禁止となる可能性も十分にあり得る。
また道内各地域でも同様の自粛要請が発表されることも想定できるだろう。
このような最悪の状況を避けるためにも”ゴミは必ず持ち帰る””駐車は所定の場所にする””漁業関係者への迷惑となる行為は行わない”などの最低限のマナーを守ることを心からお願いしたい。