さて本日も連日お馴染みのアナゴ釣行。
向かうはいつもの新規開拓ポイント。この日夕方まで雨が降っていたが、夜には風も止みなかなかのコンディション。
こういう日は爆りそうな予感もするのだが…。果たして結果やいかに。
最初は沈黙も…。現る招き猫?
すっかり日も暮れた午後8時。
釣り場に着くと釣り人はエギンガーが数名のみ。一番いいポイントを陣取ることができた。
すぐに準備を済ませて当たりを待つ。
状況は雨上がりで蒸し暑く、アナゴの高活性を誘いそうな非常にいい条件だ。
しかし予想に反して一向に当たりがない。いつもは煩わしいほどに竿先を揺らすサメちゃんの当たりすらない。



あれ、予想外れだったか…。などと思っていると珍しくかわいい野良猫が登場。
ごめんよ。あげれるような餌はないんだ。などと言いつつ無視していると、これまた珍しく喉を鳴らしてすり寄ってくる。
そう、この時まだ筆者は気づいていなかった。この猫ちゃんこそアナゴをもたらす招き猫だったのだと。
そして揺れ始める竿。
それから30分ほど経った頃だろうか。
ずっとそばにいた先ほどの野良猫はいつのまにか姿を消し、釣り場には電ケミの青白い光を眺める筆者だけが残っていた。
その沈黙を破るように突如揺れる竿先。
すぐに合わせを入れてファイトを開始。特別大きくはなさそうだが、重量感のある引きは間違いなく本命のようだ。
足元までしっかり寄ってきたのを確認し、す~っと抜きあげ。



港内ではアベレージサイズの本命!よかった。あの猫ちゃんのお陰か。
しかしこの数分後、このアナゴがご苦笑に見えるほどのとんでもない化け物サイズが現るのだった。
90cm!?日本記録級現る。
それからほどなくして、一番遠投していた竿が思いっきり引っ手繰られる。
まさに三脚を支点にブランコ状態。走っていって手に取ると、根掛かりかと間違えるほどの物凄い重量感。



この時点で筆者はまたデカいホシザメでも掛ったのだろうと確信していた。途中リールを巻く手は強制的にストップし、ポンピングしないと浮いてこないレベルだ。
ただ一応顔だけでも見ておきたかったのと、前回ハリス切れさせられた反省点もあったので、念のため慎重にファイトを続ける。
まあタモ網はないけどサメなら最悪さよならしよう…。
時折ある引き込みに耐えながら巻くこと数分、海面でローリングしながら謎の巨大物体が上がってきた。
え、
アナゴじゃん。
去年釣り上げた80cmジャストとは太さも長さも比にならない。その魚体は間違いなくアナゴとは言えないほどありえないサイズだ。
さきほども書いたようにタモ網はない。ハリスは5号。重さにして1キロは軽く超えているだろうが、果たして抜きあげられるだろうか。
てか抜きあげても触るのが若干怖いレベルだ。まあバラシたら運がなかっただけのこと。
ヤツが一番おとなしくなったタイミングでそーっと負荷が一定になるように抜きあげる…。



!?!?!?!?!?
なんだお前… pic.twitter.com/7sjsZXu4ty— kawaguti@釣りと魚料理 (@fishing_ppp1) June 18, 2020
抜きあげに成功したそれは、人の手首くらいはありそうな巨大アナゴだった。
こんなサイズはいくら長物愛好家の筆者でも見たことがない。見た目だけでいえば沖縄で見たオオウナギみたいだ。



恐る恐るメジャーを当ててみると、その大きさはなんと90cmジャスト。
JGFA(ジャパンゲームフィッシュ協会)の日本記録登録サイズをはるかに上回っている。
こんなものが港内に潜んでいたのか…。
後ろで暴れる巨大アナゴを背に、しばし放心状態の筆者だった。
そして連続ヒット。最高の一日に。



それから日が変わるまでの間に2本のアナゴを追加し、数が出にくい函館港内では最多の4本のアナゴを手にすることが出来た。
これは確実に冒頭で現れてくれた招き猫のお陰だろう。今度会ったらお礼にちゃおちゅーるでも上げたいくらいだ。
条件さえ合えばこれだけ爆発するポテンシャルを持つ函館港内。そしてこのサイズがいるならば、更なる大物も潜んでいるはず。
これからの期待も増しつつ、最高の一日となったのであった。