さて先日に引き続き函館近郊のイカ釣り記事。
まさかのヤリイカを狙いに言ったらマイカ(スルメイカ)が爆だった筆者。そんなに釣れるならと今回はテレビでよく見る”沖漬け”にチャレンジしてみようと漁港にタレを持参しての釣行だ。
こういう場合、大抵捕らぬ狸の皮算用的にボウズを食らったりするのだが、果たして念願の沖漬け作成の夢は叶ったのか。
タレを作って…いざイカ捕獲。
なお先ほども書いたように沖漬け作りは初めての筆者。とりあえず調理師の特派員I氏に相談してタレ作りに挑戦し、醤油と煮沸してアルコールを飛ばした酒1対1にみりんを少々、あとは風味付けにニンニクと鷹の爪を加えて冷蔵庫で冷やしただけの簡単レシピだ。
それを100均で購入した2リッターの容器に移し替え、釣り場へ持ち込んでいざ釣り開始。



釣り場は相変わらずの無風でイカ釣りには最高の天気。あとは本命がいてくれれば文句なしなのだが…。
なお今回はできる限り多くのイカを捕獲したいので最初から2本体制で挑む。



どちらの竿も海中へ投入し終わり、あとは当たりを待つだけ。とスマホでブログ用の写真を撮っていると、画面越しに左側の浮きが消し込んだのに気付いた。
え、もう来ちゃったの!?
スマホを落としそうになりながらすぐに竿に持ち替え、身切れしない程度に軽くテンションを掛けるとなかなかの重量感。水面に上がるとブシューブシューと音を立てながらかわいいサイズのマイカがダブルヒットで上がってきた。



まさかの一つのテーラーにダブルヒット。恐らく群れの中でテーラーを奪い合ったのだろう。これはかなり活性が高いんじゃないか。
と針から外している最中にも今度は赤色の浮きがピョコピョコと怪しい動きをしており、すぐに合わせてこちらもヒット。
となるとさっそく、念願のアレをやっちゃいますか。
そして憧れの沖漬けに!
クーラーから先ほど作っておいたアレを取り出し、ゆーっくりとイカちゃんを沖漬けのタレの中にドボンドボンと入れていく。
あ、これテレビでよく見るやつだ。
タレの中でもがき苦しむイカを見ているとちょっとかわいそうだが、美味しくいただくためには仕方ない。






本日は…釣れたイカをそのまま秘伝のタレに漬け込む儀式を行っています。
そう、沖漬け。お酒の準備はよろしいですか。 pic.twitter.com/2fySeaFt1s— kawaguti@釣りと魚料理 (@fishing_ppp1) June 3, 2021
ちなみにこうして生きたまま漬けることにより、イカがタレをたっぷり吸って中まで味が染みこむという原理になっている。これが死んだイカだと内蔵にまでタレが行き渡らないのでまさに釣ったばかりの新鮮な活イカでしか作れない究極の漁師飯というわけだ。



この日はほぼ連続して釣れ続き、釣行2時間ほどで2リッターのケースは満タンになった。
あとは帰って日本酒とキュッと決めれば…長年の目標は達成だ。



いざ実食!絶品イカの沖漬け。



沖漬けは帰宅後にすぐに冷蔵庫に移し、味を染みこませるためにとりあえず一晩寝かせてみた。
そしてタレから取り出すと…。まるで黄金色に染まったマイカたちが現れる。もうこれだけで日本酒がすすみそう。
そして本来ならアニサキス対策のため丸2日ほど冷凍するのがベスト。だが今回は我慢しきれずに1パイだけ味見してみることに(くれぐれも自己責任)



食べやすい大きさに輪切りにし、小皿に盛り付けるともう完全に居酒屋で出てくるやつになった。なんといっても釣った場所はイカの街函館。場所によってはこの量でも最低500円は取れるだろう。冷蔵庫からちょっと奮発して購入した福井県の銘酒”黒龍”の大吟醸をおちょこに注ぎ、もうスタンバイ完了。
一つつまんで口に入れる。



塩辛とはまた違った濃厚さ+新鮮なのでまるで刺身のような食感を持ちながら、磯の香りがフッと駆け抜けてくる。イカの臭みなどは一切無く、白米にも最高に合う感じ。
口の中でしっかりと味わい、沖漬けがのどを通り過ぎたところで日本酒をキュッと決める。



マイカのサイズがちょっと小さかったので若干味が濃くなってしまったのが残念だが、ここは漬け込み時間を短縮して次回作への反省点として生かせるだろう。
完成度を増して別記事にしたいところだ。
いやー、念願叶ってよかった。今更だが釣りって最高!