理由は分からないが、例年になくニシンが爆沸きしている函館港内。
ニシンと言えば小骨が多い魚と思われがちだが、この時期の寒ニシンは脂が乗り、焼いてし、刺身でもよしの絶品のお魚なのだ。
ニシンのお刺身。お口に入れると、甘い脂と旨みが溢れ出す。
実はその噂を耳にしたのは1月上旬とかなり前だった。しかし前回の記事の通り”いまだサクラマスを釣れていない”という状況を打破したかったため、優先度の低いニシンは後回しに。
だが、その間にも毎日のように爆釣の情報が入ってくる。
しまいには釣具店の釣果情報には70本の爆釣なんて言葉が書いてあるもんだから…。



そんなわけで今回は、噂のニシンを狙いに行ってみた。
初っぱなから3連敗。
そんなわけでまずは初日。
「これだけ釣れているなら夜適当な時間に行っても大丈夫だろう」と高をくくり、仕事終わりに釣り場へ。
なお事前に仕入れていた情報+型の大きさからサビキは10号をチョイスした。
駐車所に車を停め、釣り場へ着くと、噂通りの人、人、人。
かなり広い堤防にも関わらず、綺麗に等間隔に釣り人が並んでいる。
ただ回遊魚なので、そこまで大きな差はないだろうと適当な場所に入釣。
そうそう、念のため一応書いておくと、サビキ釣りと聞くと一般的にはコマセなどを撒いて足下に仕掛けを想像される方が多いかと思うが、函館のニシン釣りは基本投げサビキと呼ばれる手法になる。
通常通り仕掛けにナス型オモリなどを付け、遠投。あとはゆっくりそのまま巻いてきたり、場合によってはシャクリながら巻いてくる。恐らくニシンの群れが少し遠くを回遊しているためこのような釣り方が選ばれているのだろう。
確か道東の厚岸周辺もこの”投げサビキ”と呼ばれる手法でニシンを狙っていたはずだ。
雑談はさておき、全く釣れない。
近くにいたおじさん曰く



…。まあこれってよくあることだ。結局この後1時間粘ってもなんの音沙汰もないため、ひとまず撤収することにした。
二日目は○○○祭り
そして2日目は翌日朝から釣り場へ。これまた油断して朝マズメの時間が終わった頃に出動した筆者。
しかし現地に着いてビックリ。
混んでてやる場所がない…。
仕方なく港の正面ではなく、左側の内海側方面に入釣。前回と同じ投げサビキで遠投し、丁寧に探っていく。
すると、目の前まで来た辺りでブルブルブルっと魚信!
軽く合わせると乗ったみたいだ。ニシンにしてはずいぶんと軽いが、追い合わせを狙ってゆっくりと巻いてくると、めちゃくちゃ重くなった。
お、いきなりニシン針数ゲット?などと一人ほくそ笑みながら上げてみると。
!?
ホッケ!?
途中茶色い魚影が見えた時点で怪しさしか感じていなかったが、20cmほどしかないロウソクボッケだ。
こちらは食べるところもなさそうなのでリリース。
その後はホッケ地獄で終わったのは簡単にご想像いただけるだろう。
ちなみにこの後引き上げたおじさま方のネットには、朝マズメに釣られたであろう20~30本のニシンが収まっていた。
そして三日目。まさかのイワシスタート
そしてニシン釣りもいよいよ三日目。
あいにく天気は画像のように荒れ模様で、前回の釣り場とはうって変わってガラガラ状態。
ただ今回は今までとは違う。しっかりとマズメに来ることができた。
もうこの時点で連敗の理由は筆者にあるのはお分かりいただけるだろうが、どちらにしてもニシンの群れは以前より薄くなってきているらしい(多方面に散った?)
すぐに仕掛けをフルキャストすると、いきなりフルフルと弱い魚信。
間違いなくニシンではないのだが、念のためバレないように期待を込めて巻き上げてくると…
片目が取れてしまった。ごめんよ。
まさかのカタクチイワシ。
なんだ、今年の筆者はとことん他の魚を呼び寄せる特殊能力でもついているのだろうか。
同タイミングで隣のおじさんは巨大ニシンをダブルで釣り上げているというのに。
そして連チャンでカタクチを釣り上げ、今日はもうアンチョビでも仕込もうかしらと思い始めたその時、ガガガガっと今までにない大きな当たり。
これは本命に違いない。と気合いを入れて巻いてくるとまさかの無念のバラシ。
ああ、せっかくのチャンスだったのに…。
そして現る!本命ニシン様!!
ここで少し考えを改めた筆者。フォールで当たりが続いたことから、もっと軽いオモリにチェンジしてみようか。
そこで車のトランクを漁ってみると、20g前後の軽めのスプーンを発見したのでオモリの代わりに付けてみることに。
これなら集魚効果+フォールスピードも落とすことが期待出来る。
時合いも長くないはずなので、すぐにキャスト。
底付近まで落とし、シャクリ、そしてフォールを繰り返していると…。



今回はガッチリとフッキングが決まった。
ガンガンと暴れる魚体、重量感からしても本命のニシンっぽい。慎重に抜き上げて…。
函館産ニシン、初ゲット!!
いや-、昨年にも何度か行っていたので、一年越しのリベンジ成功。本来なら簡単な魚種に含まれるのだが、タイミングを外すとここまで難しいとは。
この後、同じ釣法で小型のニシンを2匹追加し、さらに天候も荒れてきたので終了。
次回、念願のニシン調理編。