魔の2月もようやく後半。
そろそろサクラマス釣りも本格再開しても良い頃なのだが、近郊はパッとしない日々が続いているようでいかんせん食指が動かない。
(たまに行っても坊主を食らっているのは内緒)
さすがに何かしら確実に釣れる物が釣りたい。
といっても魚は当たり外れが激しいし。そんな中で思いついたのがもうじき好調が聞こえてくる”クリガニ釣り”だ。
果たして美味しいカニに出会うことは出来たのか。
クリガニ狙いに近場の漁港へ。
釣り場への到着時刻は午後4時。
クリガニは夜行性とのことで、日没前後約1時間を狙うスタイル。
エサはイカのゲソが有効とのことで準備したかったのだが、いかんせんイカの街函館のはずなのに圧倒的なイカ不漁。
そこで仕方なく冷凍の安売りつぼ抜きイカを短冊切りにし、針に付ける。仕掛けはタックルボックスにあった適当な投げ仕掛けだ。
一応クリガニ釣りを知らない方に簡単に説明しておくと・・・
イカを挟んで上がってくるクリガニ。貪欲なのか意外と離さない。
画像のようにカニが餌のイカをハサミで掴んでいるうちに、そーっと巻き上げるという”まさにザリガニ釣り”のような原始的な方法。
特別なタックルは必要なく、子どもから大人まで誰でも簡単に楽しめる釣り。
(場所によっては漁業権の対象となるので注意。この釣り場は漁協に許可確認済み)
非常に簡単なのがおわかりいただけただろうか。
なおこの釣り、本来ならば竿先で当たりを取るのだが、この日はあいにく風が強い。
基本は車の中で待ち、5分経ったら竿を上げる作戦にした。
開始直後、ヤンキーガニ現る。
開始してすぐ、1本の竿に重みを感じる。
カニが落ちないよう、ゆっくり巻き上げてきてサクッと本命GET。
サイズとしては中型くらいだろうか。
キープサイズなのでクーラーに移そうとするが・・・
<<やたらとハサミを上げて威嚇してくる。>>



実はこちらのクリガニという種類。鈍そうな見た目とは裏腹に実はとてもすばしっこい。
この個体も威嚇して筆者が怯んでいるうちに猛ダッシュをかましてきた。
調子の良い時だと、その速度は”野生の某電気ネズミのようなスピード”にもなる。クリガニ氏もなんとか海へ逃げようと必死である。
しかし人間サイドも負けてはいられない。なんとか車止めへ追い詰め、甲羅を持って捕獲。
これに失敗すると極太の爪で思い切り挟まれるので気を付けよう。
栗ガニという名前だけに栗拾い用のトングを持参してもいいかもしれない。
続々と上がるカニ。しかし小さい。
日が沈み、暗くなると時合が来たのか連発でヒットし始める。
しかしここでまたしても問題が。
どれもキープサイズに満たない子ガニばかりなのだ。
ダニじゃないよ。カニだよ
その大きさは甲幅5cmにも満たないサイズで、知らない人が写真をみたら大き目のダニ?と見間違われても文句は言えないほど。
狙っているポイントが悪いのか、はたまたまだ時期には早いのか、このサイズが10数匹ほど連チャン。
潔く少し水深が深い場所へ移動してみることに。
出た!ボスクリガニ。
竿を車に仕舞い込み、港内を20mほど移動。
先ほどより数メートルは深くなっただろうか?期待を胸にスルスルと仕掛けを落としていく。
5分が経ち、ゆっくりとリールを巻いてみたが不発。
そして2回目。一番際に落とし込んでいた竿を手に取ると、ずっしりと重たい。
最初は浮かんでいる流木が引っ掛かったのかと思ったが、どうやら違う様子。
これは落とすわけにはいかない。
今までになく慎重に、そして緩急を付けずに巻き上げてくるとヘッドライトの明かりが照らす先に今までない大きなシルエットが浮かび上がってきた。



上がったのはずっしりと重い、まさに”毛ガニ”サイズ。
持ってみた感じだけでも200gはありそう。これには思わず筆者もガッツポーズ。
時間もそろそろいい頃合いだったので、最後に別の中型サイズを1匹追加し納竿した。
帰宅して計量!まさかの重さ。
帰宅してさっそく先ほどのボスクリちゃんを計量してみる。
驚くことに300g近いビックサイズ。まさに毛ガニのような重さだ。
着替えもそこそこにさっそく蒸してみると・・・
まさに見た目は毛ガニ。
残念ながらオスだったため内子は楽しめなかったものの、その分ミソはたっぷり。
身もしっかり入っており、カニミソとともに口に入れると思わず声が出る旨さだった。
結局キープは3匹だけとなったが、クリガニのシーズンはまだまだこれから。
次回はあの特大サイズを複数釣り上げてカニパーティーと行きたいところだ。