さて前回のヤマメ釣りに引き続き、これまた夏らしいアナゴ(ハモ)を狙いに行くことを決めた筆者。
ご存じない方の為に前置きをしておくと、筆者は大の長物好き。
中学時代からうなぎ釣りにハマり、学校よりもうなぎ釣りを優先して年間百本以上を釣り上げ、昨年にはわざわざ沖縄でオオウナギ(バラしたけど)を狙うほどの強烈なファンなのだ。
北海道に住んでからというものの、青森北限のうなぎを狙うことが出来ずやきもきする日々を過ごしていたのだが、中でもアナゴだけは唯一うなぎに引き味、釣り方が近い希少な存在。
昨年の道南近郊はベテラン勢に聞いてもあまり乏しくない年だったのだが、果たして今年のアナゴ釣りはいかに。
そんなわけで昨日15日、今季初のニョロ狙い開催となったのであった。
今期初のアナゴ(ハモ)狙い!まさかの激混み
まず向かったのは函館近郊でも安定した釣果が期待できる某ポイント。
昨年使っていた仕掛けも一新し、冷凍イカではなく獲れ立て新鮮なスルメイカを購入してのまさにウキウキ状態。
しかし、釣り場までの最後の曲がり角を曲がり、いざ到着というところでなにやら様子がおかしい。
車だらけなのである。
そうか、季節的にヤリイカもシーズン真っ盛り。岸壁を埋め尽くすのは全てイカ狙いの人々だ。



一応入る隙間がないか一通り見まわしたのだが、端から端までずらっと人が入っており、完全に無理。
平日だと思って家を出る時間を遅くし過ぎたか。いきなり出鼻をくじかれてしまった。
そして新場所。いきなりググっと!?
一番の好ポイントに入ることが出来ず、あれだけ鼻歌でも歌いだしそうなほどルンルンムードだった筆者はすっかり意気消沈状態。
ただまあ同じ函館港内。魚影の濃い薄いはあるにしろ、アナゴはどこにもいると信じて新規場所へ移動。



ここもある程度のイカアングラーはいるものの、奥の方は比較的空いていてやりやすそうだ。
時間も午後9時直前。急いで準備を済ませてキャスト開始。仕掛けは遊動2本、胴突き2本のガチ体制である。
ああ、早く揺れてくれケミホタル。
アナゴ、現る!
全ての竿を投げ終わり、30分ほどが経った頃、左端のロッドの穂先になにやら当たり。
グワーン、グワーンと数回穂先がお辞儀したあと、ゴンゴンゴンとアナゴ特有の激しい引き込みに変わった。
ここで思い切り合わせると、めちゃくちゃいい引き。
カレイのような突っ込む引きとも違う、青物のような走る引きでもない長物特有のグネグネと力強く抵抗する手ごたえがロッド越しに伝わってくる。
やっぱり長物、たまらない…。
バレないように最後まで慎重に巻いてきたあと、水面にニョロっと白い腹が見えたタイミングで一気に引き抜き…。



まさかの初っ端から大本命!
サイズは60cmジャストと港内のほぼアベレージサイズといったところか。もう蒲焼にするのが楽しみで仕方ないのである。
またまたググン。あ、君ですか。
このタイミングで時合に入ったのか、今度は中央の竿と少し離れたポイントに入れていた竿に同時に当たり。
ただこの当たりがなーんか嫌な予感。いつまでもクンクンと引っ張るばかりで、いつまでたっても本当たりにならない。



まあアイツだろうな。
まあ弱弱しいアナゴの可能性もあるので、一応合わせてみると乗ってる。
引きはたまーに気まぐれで嫌がるくらいの弱弱しい引き。というか引きというより重さを感じるという方が正しい表現だろうか。
水面に現れたのは、やはり1年ぶりのあのお方です。



道南アナゴ釣りのお供ともいえるトラザメさま。
こいつとの出会い無くして函館で夜釣りはできないといっても過言ではないだろう。それくらい無限に湧いて出てくるお魚だ。
そしてサメ地獄へ
それから2時間ほどはこのサメサメサメの猛攻。
まあ函館近郊ではもう一種類釣れる”ホシザメ”が現れなかっただけまだマシ。
というのもあの魚を釣り上げて、twittrへつぶやいたら最後。
どこからともなく








などといった心優しい人々からのリプがわんさかつく魔のお魚なのである。
ああ、どうか今年は釣れませんように。
そして時間切れ。また次回。



話が脱線したが、最後の仕掛け回収時にこの時期にしては珍しい20cm超えのマハゼを釣り上げてタイムアップ。
まあ本命に会えただけでもシーズン序盤+初場所にしてはまずまずの結果といったところだろうか。
釣り上げたアナゴは帰ってすぐに開き、下処理をして保存中。今晩にでも蒲焼にする予定だ。
捌いたアナゴは内臓脂肪たっぷりで見るからに旨そうな魚体だった。さすがは夏が旬のお魚。
次回は数釣りを狙いたいところである。