寄稿者:特派員I氏
8月22日
日の出前のとある漁港に特派員の姿があった。なんでもこの漁港はつい前日に鮭の群れが入ったとのことで、期待値は抜群。
なお特派員、実は前回の投稿から2連敗を追加して現在6連敗である。
果たしてリベンジ成功となったのか。
臭いエサ再登場。
この日は群れが入ったという情報+土曜日ということもあり、釣り場は超満員。
それでもなんとかブッコミ勢の方々の間に入り、手前でフカセを流すことにした。
しかし反応がない。やはり前回からの腐ったカツオが悪いのかと思いながらも臭ければ釣れる!と信じキャスト。
やはり反応がない…。
諦めた特派員は、友人から買ってきたばかりのカツオに変えてキャスト。まあそもそも餌取りのウグイすらいない状況なんだろうと思いながらリールを巻いていると。
すげえ当たってくる…。



鮭釣りの餌は臭ければいいという理論が否定された瞬間だ。いや、正確にはニンニクやエビ粉の様な美味しい匂いには反応がある。
しかし誰が嗅いでも悪臭と呼べるような腐敗臭には魚が寄り付かないということなのだろうか。



ポイントをちょい移動。昼休憩に。
しかしいくら新鮮なエサに交換したところで当たってくるのはウグイ様。
そしてブッコミの間ということで流せる距離も短いため、そのまま3時間が経過。
すると時合いを過ぎたということもあり、チラホラと釣り人が帰り始めた一等地へ即移動した。
だが誰一人として釣れない…。
たまたま隣に合わせた常連さんと会話をして、このポイントのパターン、棚、その他たくさんの情報を得た特派員は仕掛けを作り直し、一旦早めの昼休憩にすることに。
そして鮭バラし。
休憩後常連さんの横で釣りをすることにした特派員。
もともと昼は釣れないと聞いていたが本当に釣れない。当たりすらない。
時刻は15時を回り、そろそろ夕マズメを意識し始める時間。
ひたすら投げては流し、投げては流しを繰り返していると浮きの動きがいつもと違う。





斜めに刺さるように入る動きを2〜3度繰り返し…。
そのままスポっと海面へ深く入る浮き。





しかし何を思ったか特派員。久しぶりのフカセでの本命の当たりに思わず早めのフッキングを入れてしまった。
一応竿は曲がり、ドラグが少し出されて水中でギラっと姿をみせる本命のアキアジ。
そしてそのままフックアウトしていったのだった。
翌日。今度こそ消える浮き。
23日朝3時。岸壁にはたくさんの車とそれを埋め尽くすほどの人。
この日は特派員の兄も招集し兄弟仲良く朝活。途中、兄は釣り場に来れなくてさまよっていたのは内緒にしておこう。
まだ夜が明ける前から無数のフカセが飛び交い、自分のを見失いそうになりながら、今か今かと当たりを待つ特派員。
すると4時を回った頃、周りでパタパタと釣れ出した。朝イチゴールデンタイム突入?と思っていると昨日もやっていた常連さんの浮きが消し込んだ…。
急いで合わせてしまった特派員とは違い、しっかり溜め込みフッキング!
絡まないように仕掛けを上げる特派員と兄。走る魚を磯竿の柔らかさで抑え込むが沖に20m程走る。そしてローリングをするアキアジ。響くドラグ音、存分にファイトを楽しんで見事なメスのアキアジがタモ網に収まったのだった。
これは特派員にも兄にもチャンスがある。
そしてチャンスはすぐに訪れた。特派員の浮きがないのだ。
目を離した隙に浮きは海のへ引きずり込まれていた。すぐにラインスラックを取ってフッキング!水中で首を振りをしギラつかせる魚体。
魚は手前に向かって走って来たため、タモの準備をすると岸際を突っ走る…。15m程走られ他人の仕掛けを巻き込まないようにロッドコントロールで寄せて来るも水面で暴れるアキアジ。
何とか顔を水面に出させ、弱った瞬間にタモ入れ成功。



今期2本目となる待望のメスをゲット!
小ぶりではあるがメスらしからぬファイトをしてくれた事に感謝し血抜きをしロープで吊るして置いた。
後にこのロープが悲劇を生むことをまだ誰も知らなかった。
そして2本目の鮭追加!
その後も周りでコンスタンスに釣れているが兄の浮きが消し込まない。餌が悪いのかとも思うがそういう訳でも無さそうだ。こればかりは運なのかと言わざるを得ない。
それから1度静かになり、次の回遊待ちをしながらも投げ続けると6時頃に再びラッシュ。端からコンスタントに浮きが消えていき、乗せ切れずに隣の人が掛けたりと軽く賑やかになっていく港内。
そうこうしていると常連さんの浮きが持った行かれた。糸を送り込み食わせに行く常連さん。
そのままスっーっと浮きを持って行って消し込みかけたが離した…。
すると同じラインを流していた特派員の浮きが持って行かれる。多めに糸を出していたのでそのまま送り込み、浮きが水中でステイ。念には念を入れて2カウント取ったタイミングでフッキング!





フッキングと同時に沖に走り出す魚。ファーストランで響くドラグ音とその後も暴れるアキアジ。
ロッドコントロールと体を使い、いなすがでかいオスのアキアジの力は強い!岸際に来ては暴れてを繰り返し疲れさせタモ入れ。



2本目のアキアジキャッチに喜ぶも、兄が釣れない事に申し訳なさを感じながら血抜き。
だが先ほど釣った鮭を結んでいた1本目のロープを上げようとすると悲劇が…。
遊びが長すぎたせいで岸の隙間に挟まり抜けない。
思い切り引っ張るもビクともしないロープ。10分程粘るも上がらず諦めたモードで思い切り引っ張ると口切れしたアキアジの口だけがロープと共に上がってきた…。



ロープで係留する時はみなさんも遊びは短めに。
その後はぱったりと当たりも無くなり、2本上げたのになぜか1本しかいない鮭を手に帰路へ付いたのであった。