今年の鮭は実は釣れていない?データから全道の鮭釣り状況を読み解く。

8月上旬辺りから盛り上がっていた鮭釣りシーズンもついに終盤。

いつもこの時期になると”沢山釣れた!”という声や”目標の100本行きましたー!”という喜びの声が聞こえてくるはずだ。

しかし。

今年は特派員I氏がホームとする太平洋・オホーツクをはじめ、筆者の住む道南地方でもまっったくこういった声を聞かない。
恐らく読者の方にも”鮭釣れてねー”なんて方は多いんじゃないだろうか。

そんなわけで今回はこの実態を解き明かすべく、昨年の記事同様に道が発表している”秋さけ沿岸漁獲速報”を基に今年の鮭釣り事情を考察してみる。

そして…驚きの結果が明らかに。

北海道全体の鮭漁獲量の推移について


北海道HP・令和元年秋さけ速報(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ggk/R11031.pdf)

こちらが11月7日現在の最新データになっている。
根室南部や胆振地方、そして日本海側を覗いてほぼ全ての地域が前年の同期と比べてマイナスになっているのがお分かりいただけるだろう。

鮭は記録的な不漁だった一昨年、昨年よりもさらに下回る数字には驚きを隠せない。
そもそも今年の道内の鮭来遊数は水産試験場などの予想で数割増しとニュースでも流れていたように、豊漁の予想とされていた。

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オホーツク海域の鮭漁獲尾数。例年にない不漁!

では次に各エリアごとの鮭漁獲量をクローズアップしてみていこう。

北海道HP・令和元年秋さけ速報(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ggk/R11031.pdf)

こちらがオホーツク地区のデータ。
全ての地域が昨年と比べてマイナスで、特に減っているのが北海道内でも一番漁獲量の多い東部エリアだ。

確かに今年のオホーツクは特派員I氏含めて遠征に行っても例年ほどの釣果が得られなかったとの声も多数耳にした。
いつも100本は必ず釣っている常連も、今年は半分以下だったとか。

この様子だと今季の鮭釣りはもう厳しいか…。

根室海域の鮭漁獲尾数。少し上昇も

お次は根室海域の鮭漁獲量データ。
代表的なポイントは羅臼、標津、別海など。

北海道HP・令和元年秋さけ速報(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ggk/R11031.pdf)

こちらは北部こそ漁獲量が減っているものの、南部は昨年よりも1割以上の上昇。

そう、今年は中盤シーズンの鮭釣りで根室方面は例年になく好調だった。
ただし全体で見るとやはり落ち込んでいるのがはっきりと分かる。

えりも以東、釧路含めてなかなか渋い。


北海道HP・令和元年秋さけ速報(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ggk/R11031.pdf)

お次はえりも以東の海域について。
ここは十勝・釧路管内を含む鮭釣りの代表的なポイントで、今年も実際に多くの人が竿を振ったことだろう。

しかし、釧路西港など一級ポイント含めてまったくといっていいほど爆釣日がなかった。唯一釧路から少し離れた霧多布などは数が出ていたようだが…。

漁獲量についてもそれを証明するかのようなマイナスの数字だ。
上記の地域はすでに最盛期も終わっており、来年に期待するしかない。

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えりも以西、道南壊滅的…。

お次は筆者のフィールド含むえりも以西のデータについて。
まず道南方面のみなさまは落ち着いてごらんいただきたい。

北海道HP・令和元年秋さけ速報(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ggk/R11031.pdf)

筆者
きょ、去年の37%!!

そう。対前年同期比でみるともっとも数値が激減しているのがこの”えりも以西”のエリア。
もともとの母数が多いオホーツクと比べることはできないが、道南に関しては去年の半分も獲れていない。

確かに今年は鹿部方面などの噴火湾はほぼいい話を聞かず。
釣具店で働くスーさんに聞いても「今年はどっこもダメ」とため息をついているほどだ。

ちなみに今季、筆者は噴火湾方面で1匹も上げていない。

唯一好調だった!?日本海方面


北海道HP・令和元年秋さけ速報(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ggk/R11031.pdf)

そして最後は日本海方面について。

この沿岸速報のデータで唯一+の数字が並んでいるのがお分かりいただけるだろうか。
特に南部の数字が高く、昨年同期と比べて倍近い数字になっている。 

確かに今季は鮭釣りにおいても日本海側は特に好調だった。筆者が5本のプチ爆を楽しんだのも日本海方面だ。

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なによりこちらをホームとする方からも「こんなに遅くまで釣れることはまずありえない。」とコメントしているほど、長く鮭が釣れている。

今年の鮭は大きい?


なお今回はあくまで釣り人目線の解説なので漁獲高については触れなかったが、漁獲の尾数に比べてると昨年よりも値段は落ちていない。

これはキロ数の重い大型の個体が多かったからだと推測される。

その証拠といってはなんだが”今年の魚はデカい”という声を非常に多く耳にした。釣れる魚が大きいのは嬉しいのだが、できればもう少し数が欲しいところだった。

まとめ・今年はどこもそろって不調。来年に期待!

そんなわけで今回は、道が発表している漁獲データを元に今年の北海道の鮭釣りを読み解いてみた。
もちろんあくまで素人の考察なので見当違いな点もあるかもしれないが、この漁獲尾数と各釣り場の状況は大体当てはまっていたように感じた。

まとめてみるというまでもなくどこも不調。
例外として日本海側がよかったものの、去年好調だった道南方面が今年全くダメだったことを考えると来年の釣れる場所は誰にも分からないというのが本音。

残り少ない鮭釣りシーズン、皆さまの爆釣を心よりお祈りしたい。