実は旨い?ホシザメの食べ方・捌き方~刺身&骨せんべいで実食!!

さて、先日のアナゴ釣行で釣り上げた”ホシザメ”

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実はこのサメ、一緒に釣れたトラザメなどの他のショアから釣れるサメと比べても、かなり旨いと評判の魚なのだ。

見た目はTHE・サメ

しかし見た目は完全なサメ。いくら美味しいと言われてもなかなか手を出せていない方が多いのではないだろうか。

そんな訳で今回は、筆者が自ら人柱になり、ホシザメを捌いて食べてみようと思う。

なお、調理法は一番魚の味を楽しめる刺身でガチンコ勝負だ。
果たしてこの魚。本当に旨いのか。

ホシザメを食べる前に!アンモニア臭の謎について


台所inサメ

まず捌く前に、美味しくサメを食べるための大前提をおさらいしておこう。

恐らく、読者の方のほとんどは鮮度が落ちたサメはアンモニア臭がするという話を聞いたことがあるはずだ。

その理由はサメ肉には浸透圧調整のために尿素を用いているから。
この尿素がアンモニア臭を引き起こすのだが、この臭いは特に鮮度が落ちると強く発生するとのこと。

なので釣ったサメはすぐに血抜きor活の状態で持ち帰るのがベスト。
クーラーボックスで放置したものは基本的に臭いと考えた方が良いだろう。

なお、中には”サメ肉はアンモニア臭がたまらねえんだい!”といった強者もいるらしいが、一般人の方々はほぼ間違いなく不快な臭いなので鮮度の維持をお忘れ無く。

今回のサメも活のまま持ち帰った活サメだ。

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ホシザメの捌き方について。

では実際に捌いてこう。
よほどデカくない限り、ごく普通の牛刀などがあれば事足りる。

①まずは頭を切り落とす。

内臓を取り出し、お腹の血合いを取り除く。内臓には基本食べられる部位はないと思って良いだろう。

③あとは普通の魚の三枚おろしと同じ手順でOK。身質もしっかりしているので余り苦労することなく捌けるはずだ。

④今回は刺身にして食べる予定だったので、皮を引いていく。こちらも普通の魚と同じように行けた。

他にもお湯をかけると剥きやすくなるという方法もあるので、皮を引くのが苦手な方はこちらの方法を試すのもいいだろう。

そしてむき終わったのがこちら。ホシザメという名前だけあって、皮の模様もまるで星空のようである。


今回は筆者がサメを捌くのが初めてだったということもあり、少し身に皮が残ってしまった。

しかし、それを差し引いても切り身の見た目はまるでマダイのようだ。

恐らく、あまり魚に詳しくない人に”今日は鯛が釣れたよ”なんてこの写真を見せたら簡単に騙されてしまうだろう。

それくらいに美しい身である。見た目だけで言ったら高級魚の部類だ。

どうする?ホシザメのフカヒレ。


サメを捌いていると、地味に気になるのがこちらのヒレ。

まさにこれがフカヒレと呼ばれる部位。恐らく中華料理で高級食材として有名なフカヒレを作れないかと誰もが考えるはず。

実際に調べてみると真っ先に出てきたのが筆者のリスペクトする玉置さんのブログに作り方が記載されていた。

簡単に紹介すると…”60度のお湯で茹でて皮を取り、数ヶ月干せば”作れるらしい。

 

ぐっどくん
長いな…

しかも乾燥すればかなり縮むので、メーター級の大型個体でなければ可食部を確保することすら難しいだろう。

一応筆者も干しては見たものの、3カ月経って更新がなければ”ああ、アイツ諦めたな”と思っておいてほしい。

骨は骨せんべいにしてみる。


お次はこちらの骨。

捨てようか迷う部位だが、こちらはサッと塩をまぶして骨せんべいにしてみることに。
困ったときは揚げれば何でも食えるはず。刺身同様こちらも期待。

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いざ実食!!ホシザメの刺身&骨せんべい

そして出来上がったのがこちら。

下がホシザメの活刺身、上が2度揚げしたぱりぱり骨せんべい。
見た目は普通に美味しそうで、どちらも居酒屋などで出しても全く違和感は感じないだろう。

まずは刺身からいただいてみる。


見た目は本当に美味しそう。

さっそくパクリ。

あ、あれ?普通にイケる!!

実は当ブログお馴染みのしまさんが以前このホシザメを筆者同様に持ち帰り、確か刺身にして食べてあまりのアンモニア臭さに悶絶していた記憶があった。

だが、今回の個体はまったく無問題だ。

念のためかなり細かく噛んで臭いがしないかを確かめながら食べてみたが、臭みは感じられない。

しかし、本当に無臭かといわれれば嘘になるのも事実…。

食べ終わって少し時間が経つと、脳内の遙か彼方になんともいえない魚らしからぬ臭いが漂っている。

気にしなければ気にならないし、だけど臭うはずと思って食べていれば若干臭うかな?とそのレベル。

ちなみにお味の方はさっぱりとしていて旨みが少し欠けている感じ。だからこそ少し湯引いてお馴染みの酢味噌でいただくのがベストなのかもしれない。こうすればこの臭みも抜けるのだろう。

お刺身に関しては全然イケることが分かった。

続いてホシザメの骨せんべいを実食。

気を取り直し、実は裏本命の骨せんべいをいただいてみる。

下味は付けているのでそのままパクリ。

!?!?!?!?

なんだ。いきなり古い公園の公衆便所にワープしたかのような臭いが鼻を突き抜ける。

食感はパリパリとして悪くない。でも味はお○っこだ。

いったいどうなっているのか。試しに「ホシザメ 骨せんべい」で調べてみると1件もヒットしない。
なんで誰も書いていないのか。触れてはいけない世界なのか。

一体どういった理由なのかは不明だが、サメの全ての臭いはここに濃縮されているんじゃないかと錯覚するような味。

普段は自分で料理した物を残さない筆者だが、2cm食べてギブアップ。

ホシザメを美味しく食べるなら火を通そう

そんなわけで今回は、サメの中でも旨いとされているホシザメを捌いて食べてみた。

確かにしっかりと下処理をすれば身自体は普通に美味しい部類だろう。
現に刺身も少し湯引いて酢味噌などでいただけばかなりの料理に進化するはず。

だが奥さん、骨だけはやめておいてください。

サメが釣れて困ったときにでも参考になれば幸いだ。