さて、今回は読者のみなさまも大好きなサクラマスの話題。
昨日何気なくニュースを眺めていた筆者だが、こんな驚くべきニュースが目に入ってきた。
それが…。
「福井のサクラマス聖地、今季異変」
(3/8日、福井新聞より引用 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200308-00010001-fukui-l18)
なんとサクラマスのメッカ”福井県九頭竜川”のサクラマスが例年の10分の1しか釣れていないというのだ。
その原因は連続して起こった台風の影響で稚魚の孵化率低下、暖冬による餌不足、川への遡上遅れなどいくつかの推測がされている。ただ現時点で詳しいことは分かっていない。
九頭竜川のサクラマス釣りって?
九頭竜川は福井県嶺北地方を流れる一級河川でサクラマス釣り発祥の地とされており、釣り師からは”聖地”と呼ばれている場所。
毎年2月1日(一部15日)~5月31日までが解禁日となっており、今年も解禁初日には200人以上の釣り師が憧れの銀鱗を狙って肩を並べていたとのこと。
なお解禁初日も釣果は悪く、釣具店への報告数は1匹。ここ10年で1番悪い出だしになってしまった。
北海道も今年は暖冬。サクラマス釣りへの影響は。
さて、そんな福井県の九頭竜川サクラが不調というニュースをみると、我ら道内アングラーが気になるのは私たちがフィールドとする北海道内の海サクラの状況となるはず。
道内では12月下旬のハシリの小型サクラマスを除くと、釣り場が本格的シーズンに突入するのは4月から。
一方で噴火湾などの船(オフショア)は好調となっており、また道内は昨年台風直撃による被害などは北海道のサクラマス釣りが九頭竜川と同じシュチュエーションになるとは思いにくいが、実は九頭竜川と1点だけ気になる条件が揃っている。
ここが同じ?九頭竜川と北海道の今年の条件
全道各地記録的暖冬
そう、今年は道内全域で記録的な暖冬だったのだ。
なんと今年は1961年以来の統計開始以来もっとも少ない降雪量。
道内でも有数のサクラマスポイントが並ぶ道南地方においても過去20年で2番目に少ないとされており、本当に記録的な少雪。
人間的には暮らしやすい気候となったものの、こうなるとサクラマスをはじめとする道内の魚類などにも少なからず影響が出てくるのではないかと推測してしまう。
ちなみに…。昨年と比べて海水温は?
では最後に、気象庁が発表している檜山地方沿岸部の海水温のデータをみてみよう。



グラフは2020、2019、2018、5年最高値の各海面水温を表しているが、赤の実線である今年2020年の数値がやはり高いことが分かる。



4月初旬からが本番といわれ、まだシーズン的には最盛期前の道内の海サクラマス。
そんなサクラの適正水温は6~14度とも言われており、海水温的にはすでに開幕していてもおかしくない状況だ。一部地域でポツポツと上がっている話はあるが、筆者が釣具店などで仕入れた情報などではまだ連続しての好調果の情報は入ってきていない。
今後に注目!道内海サクラマス
沖では好調が続く中、果たして今後の道内ショアサクラマスはどうなるのか。
そもそも海と川では状況なども違うので九頭竜川のように不漁になるかは全く予想できないが、この暖冬は今年かは分からないにせよ、秋の鮭(アキアジ)含めていずれ影響が出ることは十分に考えられる。
筆者も今後の動きに注視していきたい。