【島牧情報あり】緊急宣言発令中の釣りについて考える

さて全国各地を中心に猛威を振るっている新型コロナウイルス。
北海道は一度緊急事態宣言が解除となったものの、17日からは再び全国各地が対象となり、さらに札幌市などを中心に感染が相次ぐことから特定警戒都道府県の対象となっている。

厚生労働省は咳エチケットや手洗い、集団発生(クラスター)の防止として「密閉」「密集」「密接」の三つの密を避けるよう呼びかけているが、ここで気になるのが私たちが趣味としている”釣り”についてだ。

釣りは野外で行うものだから自粛するほどのものではないという意見もある一方、不要不急の外出には間違いないことから自粛すべきとの意見も出ている。

今回の記事ではこの”釣りは自粛するべきなのか”について考えていきたい。

釣りを行うことで起きる感染リスク

釣りはそもそも、今回コロナ対策で掲げられている密閉・密集・密閉の場面には当たらない。
このことから「緊急事態宣言が出ていても釣りに行っても大丈夫だろう」という考えの方もいるだろう。


しかし釣り公園などの人が集まる釣り場では密集する可能性は十分に存在し、また移動手段を電車などの公共交通機関にすればその移動中に自分が菌に感染したり、逆に誰かに移してしまうリスクは十分にある。

実際、横浜にある本牧海釣り施設や大黒海釣り公園、磯子海釣り施設など本州を代表する釣り公園がしばらくの間、全面閉鎖の対応をとっている。

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マイカーで行く場合のリスク

ではマイカーで釣りに行く場合はどうだろう?

確かに車なら移動中に菌をもらうor移すリスクは少なくなる。ただこれは道中にコンビニや道の駅を利用しないことが絶対条件。
片道数時間かけての移動となると携帯用トイレなどを用意しない限り、どこにも寄らずに釣り場へ行くのは難しいだろう。

そして船釣りも…。

では次に船釣りについて。

船釣りは乗船する人数も限られているため、よほど過密に乗らない限りは密集・密接になるとは考えにくい。

しかし鹿児島県奄美大島では埼玉県から釣りに訪れていた男性が遊漁船で一緒に船釣りをしていた男性と女性を感染させてしまうという報道があった。

県によりますと、感染が確認されたのは奄美市に住む自営業の40代の男性と同居する30代パートの女性です。男性は今月上旬に埼玉から訪れた男性と一緒に船で釣りをした後、今月12日に発熱し、17日に感染が確認されました。
(MBCニュース 4/18日 https://www.mbc.co.jp/news/mbc_news.php?ibocd=2020041800041618)

実際、東京をはじめとする全国各地において、遊漁船の営業自粛が相次ぐ事態となっている。

釣り場からの自粛のお願いも

そして独自に釣り自粛を訴えている町も存在する。


バスフィッシングなどで有名な岐阜県養老町”五三川”では緊急事態宣言中の県外から訪れる釣り客の往来を受け、町自らが釣りの自粛をお願いする事態となった。

ぐっどくん

小さな町で感染者が出たら大変だもんな…。

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サクラマスの聖地島牧村も…。自粛要請へ

さらに本日04月22日、北海道におけるサクラマスの聖地”島牧村”でも町のホームページにて以下の発表があった。

北海道では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための緊急事態措置を発出しており、その一環として、施設の使用停止や外出自粛の要請などが出されています。また、島牧村ではそれを受けて道の駅と一部公共施設の休館を実施しているところです。
また、村内ではヒグマの出没も多発していることから、皆様におかれましても、この緊急事態措置に基づき生活の維持に必要ではない移動はお控えいただけますようお願い申し上げます。
(島牧村HP 4/22日 https://www.vill.shimamaki.lg.jp/news/detail.php?news=52)

先ほどの五三川ほど直接的ではなく、マイルドな書き方ではあるものの「生活の維持に必要なではない移動はお控えいただきますよう」との書き方からは”今しなくても命に関わりがない釣りを含むレジャー目的で来ないで”という風に受け止めることができると考える。

実際島牧は札幌から遠征に来る釣り客が非常に多く、その札幌市では毎日のようにコロナ感染が発表されており、未症状の来町者が町民に移してしまうリスクはかなり高い。

そもそも直接釣り客に「自粛しろ」と大きな声でいえる市区町村はないだろう。わずか800世帯ほどの小さな町が、このタイミングで以上のような発表を行ったのだから、今時期の島牧村への釣行は控えるべきではないだろうか。

このまま来町者が増え続ける場合は、立ち入り禁止などの対応が取られる可能性は十分にあるはずだ。

kawaguti
本州では釣り場付近の駐車スペースの閉鎖が相次いでいます…。

今は苦しいけれど…。できれば釣りは控えたい。

今回は少し暗い話題になってしまったが、最近twitterなどでも話題になっている釣り自粛問題について取り上げてみた。

実際釣りは三密ではなく、緊急事態宣言が出たばかりの当初は徒歩圏内or直行直帰の場合は大丈夫だろうと考えていた。しかし例えこのような釣行だとしても生活の維持に関係のない釣りは”不用不急の外出”として世間から認められるとは考えにくい。


釣りは正解がないだけに非常に楽しい趣味だ。命の大切さにも触れられ、いつまでも続けていきたいかけがえのないものである。

だからこそ逆に、今は行きたい気持ちをぐっと堪える我慢の時期なのかもしれない。

「釣り人は危機感がないよね」などといわれないように、そして大切な釣り場から感染者を出さないために、今私たち釣り師ができる最善の策は何なのか。

その釣りは今行かなきゃだめなのかを念頭に緊急事態宣言中の釣りを考えていただければ幸いだ。
来年も再来年も、魚は必ずやってくる。