奥尻島で自転車釣りキャンプ旅!まさかの石鯛登場!?その②

さて、前回に引き続き奥尻遠征記事第二弾!!

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前回の記事はこちら↑

念のため、今回の奥尻遠征のルールをおさらいしておくと、

「釣った魚だけで生活する」

調味料はセーフ。飲み水はOK

果たして筆者らは飢え死にすることなく生き延びれたのか。
そしてまさかの初ゲスト登場!?

こうご期待。

朝マズメは釣果なし。島の裏に大移動へ

夕食後、朝マズメに備えるため23時には就寝。

4時半には起床し、ヒラメ狙いのタックルをセット。
ワームは前回もヒラメに好調だったお馴染みのハウルだ。

テトラ側に立ってみると、昨晩は漁火が煌々と光っていた海は真っ暗闇。

これなら魚も期待出来そうだ。期待を込めてキャストを続ける。

しかし沖の根回り、カケアガリ、そして漁港内を探るが全く反応がない。
以前来たときにヒットした足下付近の根も魚信はゼロ。

まさにこれが夏枯れというやつか・・・

時刻は午前5時を回り、辺りも完全に明るくなってしまった。

さすがにこのまま朝飯にありつけないのは辛いので、テトラ周りの穴釣りに変更。

5gほどのシンカーに、エビ系のガルプを付けて投入。

・・・

3つめの穴で、ココンっと小気味良い辺りの後で少し強い引き込み!

穴の隙間から慎重に抜き上げると、尺前のまあまあサイズなハチガラをゲット。

この調子で3本立て続けに上がったので、軽く捌いてウロコと内臓を取った後、昨日の煮付けで残った汁に投入し、火を付ける。

10分ほどで旨い煮付けが完成。

食事後は友人と青い海を眺めながら作戦会議。さて、このままこの場所でやるか、それとも場所移動するか。

kawaguti
せっかくだし温泉がてら、島の反対側行ってみるか!

さすがに風呂にも入りたかった筆者と友人。
マップで調べてみると、島のちょうど反対側には日帰り温泉があるようだ。

そしてなんと偶然にも温泉の隣には大きめの漁港まで存在するじゃないか。

これは行くしかない。

一応グーグル先生が提示したルートとしては、


①青苗方面を通って島の海岸線を半周していくルート(30キロ)
②上り下りが激しい山を登るルート(16キロ)

の2パターン。友人と相談した結果、距離が半分の②が断然楽でしょ。と山を越える方を選択。

しかし・・・この決断がまさかの失敗になるとはこの時は思いもしなかったのである。

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永遠に続く坂。終わらない山道

漁港からいったんフェリー乗り場方面へ戻り、②のルートの入り口を探す。

すると、すぐに激坂への入り口が見えてきた。この時点で結構な勾配だ。嫌な予感。

写真右を見ると分かるが、ゲートのようなものが道端に避けられていた。途中崖に大きなブルーシートが掛っていたので、つい最近まで通行止めだったのだろうか。

それからはひたすらにただただ山道を登り続ける。

覚えているのはほぼ死にそうだったということ。

全部坂。ずっと坂

それもそのはず、坂の終わりが見えないのである。

途中に隣を横切っていく車ですらものすごいエンジン音で坂を上がる。

それを人力で上がろうとしているのだから、普通のことではない。
そして挙句の果てに、草陰に隠れていたタヌキにビビって吠えられた。

タヌキって鳴くのかよ。

上がり始めて1時間。途中木陰で休憩を繰り返しながら少しずつ進んでいくと、頂上が近くなったのか、突然海風が強くなる。

遠くを見ると待ちに待った海が見えてきた。

遠くに見える海。達成感半端ない

ようやく頂上だ!もうこの場所からみる全てが絶景。

すすき畑

自転車を降りてしばしの撮影&休憩タイムを楽しむ。
普段住んでいる町では絶対に見ることができない絶景がそこにあった。

これぞまさに”大自然北海道”といった感じだ。

そして到着!神威脇温泉へ

それからはひたすら坂を下り、一気に目的地へ。

出発から1時間半。お目当ての神威脇温泉が目の前に現れた

徒歩数十秒で漁港についてしまうほど、すぐ横は海。

非常に歴史を感じる建物。受付のおじさんに話しかけると、なんと釣りポイントを教えてもらう。

ここでも「夏枯れだから厳しいかもね」と言われたのは内緒。


入浴料は大人420円。

券を支払うと、2階の展望浴場へどうぞと案内された。
浴槽はその名の通り、目の前に海が一望できる最高のロケーション。

誰もいなかったので1枚だけパシャリと撮らせてもらい、急いで服を脱いで体を洗い、風呂に浸かる。

友人
熱いけど気持ちいいいいいいいいい!!!

湯船の温度はかなり高いが、気にせずひたすら浸かる。
ここが天国か。疲れた体に温泉は気持ち良すぎる。

上がった後、1回に休憩スペースがあったのでしばしゆったり。

自販機でビールを購入し、乾杯。
またこの休憩スペースが一面畳張りで、最高に気持ちいい。

旅の疲れもあってか、気づけば1時間ほどうたた寝してしまっていた。

本当に最高の温泉だ。

そしていよいよ釣り再開!神威脇漁港へ。

ここまで話が随分と脱線したが、ようやくお待ちかねの釣りを再開。

午後5時過ぎ、漁港の一番先端に陣取る。
底の形状を探るのも兼ねて、遠投が有利なブルーブルーのジョルティーをキャスト。

一応聞いた話では港内は砂地が主なようだ。その通り、根掛かりもなくどんどん探っていく。

船道へキャストして2投目だっただろうか。

少し小さな岩を超えたような感触の後、ガツッと小さめのバイト。
合わせを入れてやると、いきなりガガガガガっと首振り開始。

ん?なかなかデカいぞ。

タモを取りに行く友人。これは願ってもいない晩飯の予感。慎重にファイトを続ける。

ガンガンと力強いファイトを繰り返す魚。この引きは初夏に上げたヒラメに似ている。
ただ、そこまでファイトが続かない。観念して上がってきたのは・・・

40cmUPのアブラコ!

やはりあの首振りはコイツだったか。
しかし食材としては間違いなくありがたい。もちろんキープさせていただく。

その後、同じポイントを攻めるも反応なし。日が暮れてきたので銭湯のおじさんおススメのテトラ側も攻めてみるが、魅力的な根があるのにも関わらず全く当たらない。

またしても夏枯れクォリティに直面か。

2時間ほどが経ち、あまりにも反応がないのでサビキ部隊の友人の様子を見に行ってみる。

kawaguti
なんか釣れたー?
友人
食えそうなのは全然!

友人君もあまり芳しくないようだ。
隣にあったバケツをのぞいてみる。

お、一応ソイ釣れてるじゃん。隣の2匹は食ったら死にそうだけど。
そして同時に、なにやらシマシマの魚。

・・・しましま?

って石鯛の幼魚じゃないか。
道南にもいるとは聞いていたが、実際に見るのは初。

サビキを適当にふりふりしていたら釣れたとのこと。・・・恐るべし友人。

食べるのには小さかったのでリリースしたが、あとで調べてみると結構美味しいらしい。
石鯛だしそりゃそうか

もしまた奥尻に行く機会があれば食べてみたいところだ。
そもそもこれ以上大きいサイズは居ないのかも気になるところである。

その後は昨日同様に、港内でワームをしてみる。

すると、面白いように根魚が釣れる。しかも昨日の漁港より型が良い。

最低でも20cmは超えており、食べるにも申し分ないサイズ。必要な分だけ晩御飯用にキープしていく。

場所によっては3連続同じ場所でヒットすることも。
しかも、キャストして誘うより、足元に落としてただ待つだけの方が釣れる。
一度だけかなり大きい引き込みがあり、尺ほどのクロソイもヒット。

これだけ釣れば食材としても十分な量だろう。

最初の拠点に戻り、島最後の晩餐作りをスタートさせた。

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旨すぎる煮付け。大満足の晩御飯


そしてこちらが最終日の釣果。
40cmのアブラコ、尺ソイ、25cmほどのソイにハチガラとまあ二人で食べるには十分だろう。

欲を言えばここにヒラメと青物が加わる予定だったのだが・・・そこは仕方ない。

まずアブラコは定番の煮付けに。
昨日よりも煮汁を少し甘めにし、濃く仕上げてみた。

そして大きい方のソイは刺身と湯引きに。
小さいソイはさっと塩を振って身と中骨を素揚げに。頭や余った骨などのあらは潮汁にしてみた。


・・・そして出来上がったのがこちら!!

名付けて「奥尻根魚フルコース」

自分でいうのはなんだが、野外とは思えないほどなかなかのクォリティ。

まずは骨せんべいをつまんでみる。

友人
うま。なにこれうま!

島唯一のセコマで油を追加購入して大正解。

続いて刺身。いつも食べているといえば食べているのだが、相変わらずコリッコリで絶品。

この類の魚は皮部分にも旨味が詰まっているので、湯引きはさらに旨味がアップ。

そしてお待ちかねのメインディッシュ

アブラコの煮付け。

一番最初に作って寝かせておいたので、味も染みていそうだ。
パクリ・・・

kawaguti
美味しすぎるわこれ…。

程よく締まった繊維質の身に、甘い煮汁が最高にマッチ。
友人曰く、これはもう肉。

それくらいぷりぷりとした新鮮な身だ。

全て大満足であっという間に感触。友人は煮つけと骨せんべいが気に入っていたようで、残っていたアブラコの骨まで上げて食っていた。

なお、調理に気合を入れ過ぎたせいで時刻はすでに1時。
疲れていたこともあり、寝袋を広げ、あっという間に就寝。

相変わらず星がきれいだ。

名残惜しくもターミナルへ!奥尻島は素晴らしすぎる。

翌朝は始発のフェリーの時刻が午前6時50分だったため、4時過ぎには起床してチャリを漕ぐ。

朝焼けが美しい。

途中に通過したホヤ石発電所前など、朝マズメの有名ポイントに後ろ髪を引かれる思い出はあったものの、急ぎ足でターミナルへ。

なお、帰りは海沿いの①ルートを選んだ。

かなり飛ばし、1時間40分ほどで到着。

名残惜しい気持ちではあるが、また必ずリベンジするぞと帰宅!

終わりに

残念ながら今回は、思ったほどの釣果には恵まれなかったものの、離島ならでは大自然と海の幸に本当に癒された2日間だった。

自然だけではなく、人も暖かいのが奥尻島の素晴らしいところだ。

皆様もぜひ一度、奥尻島へ訪れてみてはいかがだろうか。