うなぎの捌き方!初心者にも簡単なカッターを使う方法!

うなぎ釣りシリーズ第5弾!!

いよいよ生きたうなぎの捌き方編。

うなぎの捌き方は”串打ち3年、裂き8年、焼き一生”というように非常に習得が難しい技術なのは有名だ。

また、その捌く包丁も専用の”うなぎ裂き包丁”と呼ばれるものがあるほど難易度は高い。
しかしこちらは用途が限られているため生産数も少なく、その辺のホームセンターなどでは手に入らないので、包丁の専門店で1本数万円出さないと買えないことがほとんどだ。

しかし!今回はそんな”うなぎ裂き包丁”のような専用の道具が無くても捌く方法をご紹介。

なんとどこの家庭にもあるカッターで捌く方法である。
まだこの方法を知らない釣り人のみなさんはぜひ試してみてほしい!

用意する物

今回の手法でうなぎを捌くために用意する物は・・・

・木製の長いまな板・・・100均の工作コーナーに売っている板でも可!
・カッター
・アイスピック(千枚通しやキリでも可)
・タオル(軍手でも可)
・キッチンバサミ

たったこれだけ!

なお、カッターは100均のものではなくしっかりと切れ味のいいものを選ぼう。
オススメは世界で初めてカッターナイフを開発したことで有名なオルファカッターだ。

スポンサードリンク

捌く前の予備知識!うなぎの血には毒がある!?

さて、これから実際にうなぎを捌いていくのだが、1点だけ注意しなくてはいけないことがある。

それがうなぎの血には毒がある!ということだ。

うなぎ
ボクの血には毒があるよ~!

私たちが口にするジャポニカ種ことニホンウナギには”イクチオヘモトキシン”という毒が含まれている。
これはアカエイなどと同じタンパク質性の毒となっており、大量に摂取すると下痢、嘔吐、発疹、チアノーゼなどの重篤な症状を引き起こすことも。

うなぎの血は傷口に入るだけでしみるので、慣れないうちは薄手のゴム手袋などをするのもいいだろう。

なお、この毒は熱に弱く60℃で5分加熱すると無害になる。
ぬめりも同様に毒があるが、こちらも血液同様に加熱すれば無害化するので安心しよう。

うなぎの刺身を見かけないのはこの為。(中には綺麗に洗えばいけるという話もあるが・・・)

なので手の傷や目などに入っても危険。
腕に傷がある場合はゴム手袋などを着用しよう。また捌いている最中に目をこすらないように要注意!

カッターを使ったうなぎの捌き方

それでは実際の捌き方へ!

ワンポイント
捌いている最中に暴れるのを防ぐため、うなぎは捌く前にビニール袋などに入れ、冷凍庫に移して仮死状態にしておこう。
入れる時間は30分が大体の目安。

※@ゆしろんさん(twitterID@yushiron32)画像提供

1.冷凍庫に入れて仮死状態にしたうなぎをまな板に乗せて、ほほの柔らかい部分にアイスピックを差し、固定する。

この時にうなぎの向きは頭を右側
背を手前側にしてピックをハンマーなどでしっかりと固定しよう。

※腹側を手前にする関西風という捌き方もある。
今回ご紹介するのは関東風

2.頭から数cm離れた場所に包丁を垂直に入れて、中骨に当たったら、包丁を寝かせて左側に向かって切り進める。

この時、刃先は腹の皮ギリギリまで入れる。中骨の上を滑らせるようにするのがポイント。

ぐっどくん
慣れないときはタオルで押さながらだと滑りにくいぜ!


慣れないうちは焦らず慎重に・・・

ワンポイント
左手はカッターの刃の背部分に乗せて、左に押し進めていくと切りやすい。

3.尾まで開いたら、内臓を取っていく。

内臓を左手でつかみ、カッターの刃を使って身とくっついている薄い膜を切り離す。
頭の方まで来たら、刃で内臓を切り取ろう。

ワンポイント
この時に下の緑色の苦玉(胆のう)を潰さないように注意。
潰すと緑色の汁が出て、苦みの原因になってしまう。

4.中骨を取る。


さきほどの頭から数cmの同じ場所から包丁を入れ、中骨をすくう。

左手で中骨をつまんで、刃を寝かし、骨のみを切り取っていく。

尾まで切り進めたら捌き終わるまであと少し!

5.血合いを取る

腹骨付近にある血合いは、カッターでこそぐようにして取る。
ここを残すと生臭くなってしまうので念入りに。

6.ひれを切り取る

ひれはキッチンバサミでちょきちょきと切り取るのが楽。
慣れてきたらカッターでも切れるが、慣れないうちは写真のように切り取ろう。


尾びれも忘れずに

最後に頭を切り落とせば完成!

6.仕上げは流水で血合いを洗い流そう


流水でしっかりと


食べやすい大きさに切ればあとは焼くだけだ。

捌き終わったうなぎ。あとは串を打って焼くだけだ。

残った骨はさっと塩を振って素揚げにすると骨せんべいに。軽く焼いてうなぎのタレ作りに使用するのも良いだろう。
ひれはひれ焼きにすることができる。もちろん肝は有名な肝すいへ大変身を遂げる。

筆者
うなぎは捨てるところがないね!

うなぎの捌き方まとめ

難しい分、綺麗に捌ければ最高に嬉しい。

今回は釣ったうなぎをカッターで捌く方法をお伝えしてきた。

他のアジ・サバなどの大衆魚と比べると見るからに難しく、敷居が高いように感じるうなぎの捌き方だが、しっかりと仮死状態にして焦らずにゆっくりと捌けばきっとうまくいくはず。

ぜひ、自分の手でうなぎをきれいにさばいてみてはいかがだろうか。
きっとスーパーのうなぎよりもずっと美味しく感じるはずだ。

※今回うなぎを捌く工程を撮影してくださったゆしろんさん&息子さんに大感謝。

過去のうなぎ記事はこちら☆
→第1弾 うなぎの釣り方をご紹介!釣れる時期や穴場ポイントの探し方とは

→第2弾 うなぎ釣りの餌や釣れる仕掛け、道具の選び方を公開!

→第3弾 うなぎを大漁に釣るための5つのコツとは?重要なのは餌や時間帯!

→第4弾 うなぎ狙いは外道が多い?川や河口でよく釣れる魚について